zunra’s diary

すぐ変わる街の風景を残す為のブログだったけど、コロナでどこも行けないので思う事を綴ってます

釣り堀

屋内の釣り堀で、水の色が透明な緑色をしていて魚が見えづらくなるように工夫されていた。

雨の日に良く行ったが場所は定かでは無くて、穴守稲荷の方だった気もするし、糀谷の辺りだった気もする。

細い竹の釣り竿で釣っていた。店のおじさんにお金を払って竿と餌を貰うのだけれど、自分は観戦のみで一度も釣ったことはなかった。観戦のみの自分の様な人間も入場を許されていた。

釣った魚は重さかひき数かで点数が付いて次回の入場料や何らかの商品と交換出来た。何が売っていたかは残念ながら全く覚えていない。

入り口の右にザリガニがいっぱい入った四角い大きな桶があり、多分それは売り物だったと思う。

あと巨大なゲンゴロウを使って行うルーレットがあり、点数の書かれたゴールが何個かあって、ゲンゴロウの入ったゴールの得点を貰える、というものがあった。生まれて初めてあんなに大きなゲンゴロウを観て衝撃だった。500円玉より大きいぐらいのサイズだった。

忘れてはならないのが、「ライギョ」というなまずみたいな魚がその釣り堀にはいて、あたかも伝説の魚的な扱いを受けていた。

ライギョを釣ると点数が高かったらしくて、ある時、循環用ポンプのそばの水面にライギョが口をパクパクさせて浮いていたことがあった。釣りをしていた子供らが目の前のライギョを見て騒ぎ出した。

何とか浮いているライギョを釣れないかと針の付いた餌を口元にやったりしたけれど、ライギョは無反応で口をパクパクさせて空気を吸う様な動きを続けるだけだった。

その時、上級生の1人がライギョをガバッと手で掴んだ。

そしてライギョの口に針を引っ掛け

「おじさんライギョ釣れた!」

と大声を出した。

エキサイティングだった。

店のおじさんの所にライギョを持って行き、おじさんは得点を記録するノートみたいなものにに何か書いていた。

悪い奴だなぁと思ってたけど興奮の方がその場の雰囲気を占めていて、皆んな盛り上がっていた。

 

店の名前も場所も、もうわからないし、そもそも上級生に無理やり連れて行かれただけだったので思い出が詰まっているとは言えない。ただ、池の水を抜くテレビの番組でライギョが悪者として扱われると少し悲しい気持ちになる。