タイトル、色々考えたけど、ありがとうしか結局出てこなかった。
小林賢太郎さんが、11月16日、引退した。
裏方としてのお仕事はされるとのことなので、少し安心はしたけれど、ラーメンズに衝撃を受けた世代なので、引退はかなりショックだ。
オンバトが急遽ニュース速報に変わり、ラーメンズの出番が飛んでしまい、NHKに苦情の電話をした事がある。
人生初の苦情の電話だった。
その電話は繋がらなかった。
あの時の事を時々思い出しては、ラーメンズ、帰って来て欲しいなとぼんやり思っていた。
初めてラーメンズを見た時は衝撃的だった。
パソコンのない自分は大学の図書館でラーメンズを検索していた。佐藤雅彦、ヤン・ジュバンクマイエル、イチゴ味のチョコレート、シアターD、色々な情報がそこにはあってコメディアンとしての影響だけではなく、自分の一時代になっていた。
お笑いを芸術ぶるからラーメンズが嫌いだと言う奴らに、コメディが芸術の一部だとわからない方が無知で悲しいことだと教えてくれた感じがする。独走していたラーメンズがいなければ芸術という広い分野が自分には見えていなかったと思う。
松本人志さんが「遺書」で笑いのいろはを説いてくれて、小林賢太郎さんは演劇での喜劇の位置関係を教えてくれた。
片桐さんもご納得されているようなコメントを寄せておられるので、それも安心した。
残念でショックではあるけれど、小林賢太郎さんから受けた影響に、ありがとうの言葉しかない。
裏方としてはまだ活動されるので、何処かでどのような形でもまた凄すぎて圧倒される作品を観たい。
お正月に、山田みもち、田中みもち、佐藤みもち、鹿賀みもち、と歌いながらラーメンズを思い出そうと思う。
小林さんは次は何を企んでいるんだろうか。ファーブルなら知ってるのだろうか。